昨日は「みなし労働時間制」についての勉強会に参加
弁護士と共に考える勉強会は、大変有意義なものでした。
会の前に私が調べた基発関連を以下記載(長いですが・・・ご参考まで)
「昭和63年1月1日基発1号(事業場外労働の範囲)」
事業場外労働に関するみなし労働時間制の対象となるのは
事業場外で業務に従事し、かつ、使用者の具体的な指揮監督が及ばず
労働時間を算定することが困難な業務であること。
したがって次の場合のように
事業場外で業務に従事する場合であっても
使用者の具体的な指揮監督が及んでいる場合については
労働時間の算定が可能であるので、みなし労働時間制の適用はないものであること。
1)何人かのグループで事業場外労働に従事する場合で、そのメンバーの中に労働時間の管理をする者がいる場合
2)事業場外で業務に従事するが、無線やポケットベル等によって随時使用者の指示を受けながら労働している場合
3)事業場において、訪問先、帰社時刻など当日の業務の具体的指示を受けたのち
事業場外で指示どおり業務に従事し、その後事業に戻る場合
また、みなし労働時間制が適用される場合であっても、「休憩」「深夜業」「休日」に関する規定の適用は排除されないものであること
労使協定で定める労働時間が法定労働時間を超えない場合は、所轄労働基準監督署長への提出は不要である。また、36協定に付記して提出することも可能(様式9号の2)
「昭和63年3月14日基発150号(一部事業場内労働の場合の算定)」
みなし労働時間制による労働時間の算定の対象となるのは、事業場外で業務に従事した部分であり、労使協定についても、この部分について協定する。
事業場内で労働した時間については、別途把握しなければならない。
そして、労働時間の一部を事業場内で労働した日の労働時間は、みなし労働時間制によって算定される事業場外での業務に従事した時間と別途把握した事業場内における時間を加えた時間となる。
「平成16年3月5日基発第0305003号(情報通信機器を活用した在宅勤務の適切な導入及び実施のためのガイドラインの策定について)」
「平成20年7月28日基発第0728001号(情報通信機器を活用した在宅勤務の適切な導入及び実施のためのガイドラインの改定について」
基発0305003号通達は本通達をもって廃止
平成20年7月28日
1.省略
2.在宅勤務についての考え方
在宅勤務を制度として導入するか否かは、基本的には事業主が労働者等の意向を踏まえ、業務の内容や事業場における業務の実態等を勘案して判断するものであろうが、
1の(1)(2)に照らし、仕事と生活の調和等の観点から在宅勤務を希望する労働者の存在を随時把握し、在宅勤務の可能な業務の検討などを進めておくことが望まれる。
また、導入に当たっては、3及び4に留意するとともに、1(3)の課題の解決方法について労働者の合意を得て適切な在宅勤務の導入及び実施に努めることが求められる。
3.労働基準関係法令の適用及びその注意点
(1)労働基準関係法令の適用
労働者が在宅勤務(労働者が労働時間の全部または一部について、自宅で情報通信機器を用いて行う勤務形態をいう)を行うばあいにおいても「労働基準法」「最低賃金法」「労働安全衛生法」「労働者災害補償保険法」等労働関係法令が適用されることとなる。
(2)労働基準法の注意点
ア 労働条件の明示
使用者は、労働契約を締結する者に対し在宅勤務を行わせることとする場合においては、労働契約の締結に際し、就業の場所として労働者の自宅を明示しなければならない(労働基準法施行規則第5条第2項)。
イ 労働時間
(ア)在宅勤務については、事業主が労働者の私生活にむやみに介入すべきではない自宅で勤務が行われ、労働者の勤務時間と日常生活時間帯が混在せざるを得ない働き方であることから、一定の場合には労働時間を算定しい難い働き方として、労働基準法第38条で規定する事業場外のみなし労働時間制(以下「みなし労働時間制」という)を適用することができる(平成16年3月5日基発第0305001号「情報通信機器を活用した在宅勤務に関する労働基準法大38条の2の適用について」(参考)参照)。
在宅勤務についてみなし労働時間制が適用される場合は、在宅勤務を行う労働者が就業規則等で定められた所定労働時間により勤務したものとみなされることとなる。
業務を遂行するために通常所定の労働時間を超えて労働することが必要となる場合には当該必要とされる時間労働したものとみなされ、労使の書面による協定があるときは、協定で定める時間が通常必要とされる時間とし、当該労使協定を労働基準監督署へ届け出ることが必要となる(労働基準法第38条の2)
(イ)在宅勤務についてみなし労働時間制を適用する場合であっても、労働したものとみなされる時間が法定労働時間を超える場合には、時間外労働に係る36協定の締結、届出及び時間外労働に係る割増賃金の支払が必要となり、また、現実に深夜に労働した場合には深夜労働に係る割増賃金の支払いが必要となる(労働基準法代36条及び第37条)。
このようなことから、労働者は、業務に従事した時間を日報等において記録し、事業主はそれをもって在宅勤務を行う労働者に係る労働時間の状況の適切な把握に努め、必要に応じて所定労働時間や業務内容等について改善を行うことが望ましい。
なお、みなし労働時間制が適用されている労働者が、深夜又は休日に業務を行った場合であっても、少なくとも、就業規則等により深夜又は休日に業務を行う場合には事前に申告し使用者の許可を得なければならず、かつ、深夜又は休日に業務を行った実績について事後に使用者に報告しなければならないとされている事業場において、深夜若しくは休日の労働について労働者からの事前申告がなかったか又は事前に深刻されたが許可を与えなかった場合であって、かつ、労働者から事後申告がなかった場合について、次のすべてに該当する場合には、当該労働者の深夜又は休日の労働は、使用者のいかなる関与もなしに行われたものであると評価できるため、労働基準法上の労働時間に該当しないものである。
[1] 深夜又は休日に労働することについて、使用者から強制されたり、義務付けられたりした事実がないこと。
[2]当該労働者の当日の業務量が過大である場合や期限の設定が不適切である場合など、深夜又は休日に当該労働せざるを得ないような使用者からの黙示の指示命令があったと解し得る事情がないこと。
[3] 深夜又は休日に当該労働者からメールが送信されていたり、
深夜又は休日に労働しなければ生み出し得ないような成果物が提出された等、
深夜又は休日労働を行ったことが客観的に推測できるような事実がなく、
使用者が深夜・休日の労働を知り得なかったこと。
ただし、上記の事業場における事前許可制及び事後報告制については、
以下の点をいずれも満たしていなければならない。
[1] 労働者からの事前の申告に上限時間が設けられていたり、
労働者が実績どおりに申告しないよう使用者から働きかけや圧力があったなど、
当該事業場における事前許可制が実態を反映していないと解し得る事情がないこと。
[2] 深夜又は休日に業務を行った実績について、
当該労働者からの事後の報告に上限時間が設けられていたり、
労働者が実績どおりに報告しないように使用者から働きかけや圧力があったなど、
当該事業場における事後報告制が実態を反映していないと解し得る事情がないこと。
(3)労働安全衛生法上の注意点
事業者は、通常の労働者と同様に、
在宅勤務を行う労働者についても、
その健康保持を確保する必要があり、
必要な健康診断を行うとともに(労働安全衛生法第66条第1項)、
在宅勤務を行う労働者を雇い入れたときは、
必要な安全衛生教育を行う必要がある(労働安全衛生法第59条第1項)。
また、事業者は在宅勤務を行う労働者の健康保持に努めるに当たって、
労働者自身の健康を確保する観点から、
「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(平成14年4月5日基発第0405001 号)等に留意する必要があり、
労働者に対しその内容を周知し、必要な助言を行うことが望ましい。
(4)労働者災害補償保険法上の注意点
労働者災害補償保険においては、業務が原因である災害については、
業務上の災害として保険給付の対象となる。
したがって、自宅における私的行為が原因であるものは、業務上の災害とはならない。
4.その他在宅勤務を適切に導入及び実施するに当たっての注意点
(1)労使双方の共通の認識
在宅勤務の制度を適切に導入するに当たっては、
労使で認識に齟齬のないように、
あらかじめ導入の目的、対象となる業務、労働者の範囲、在宅勤務の方法等について、
労使委員会等の場で十分に納得のいくまで協議し、
文書にし、保存する等の手続きをすることが望ましい。
新たに在宅勤務の制度を導入する際、
個々の労働者が在宅勤務の対象となり得る場合であっても、
実際に在宅勤務をするかどうかは本人の意思によることとすべきである。
(2)業務の円滑な遂行
在宅勤務を行う労働者が業務を円滑かつ効率的に遂行するためには、
業務内容や業務遂行方法等を文書にして交付するなど
明確にして行わせることが望ましい。
また、あらかじめ通常又は緊急時の連絡方法について、
労使間で取り決めておくことが望ましい。
(3)業績評価等の取扱い
在宅勤務は労働者が職場に出勤しないことなどから、
業績評価等について懸念を抱くことのないように、
評価制度、賃金制度を構築することが望ましい。
また、業績評価や人事管理に関して、
在宅勤務を行う労働者について通常の労働者と異なる取り扱いを行う場合には、
あらかじめ在宅勤務を選択しようとする労働者に対して
当該取り扱いの内容を説明することが望ましい。
なお、在宅勤務を行う労働者について、
通常の労働者と異なる賃金制度等を定める場合には、
当該事項について就業規則を作成・変更し、
届け出なければならないこととされている(労働基準法第89条第2号)。
(4)通信費及び情報通信機器等の費用負担の取扱い
在宅勤務に係る通信費や情報通信機器等の費用負担については、
通常の勤務と異なり、
在宅勤務を行う労働者がその負担を負うことがあり得ることから、
労使のどちらが行うか、
また、
事業主が負担する場合における限度額、
さらに労働者が請求する場合の請求方法等については、
あらかじめ労使で十分に話し合い、
就業規則等において定めておくことが望ましい。
特に、労働者に情報通信機器等、
作業用品その他の負担をさせる定めをする場合には、
当該事項について就業規則に規定しなければならないこととされている(労働基準法第89条第5号)。
(5)社内教育等の取扱い
在宅勤務を行う労働者については、
OJTによる教育の機会が得がたい面もあることから、
労働者が能力開発等において不安に感じることのないよう、
社内教育等の充実を図ることが望ましい。
なお、在宅勤務を行う労働者について、
社内教育や研修制度に関する定めをする場合には、
当該事項について就業規則に規定しなければならないこととされている(労働基準法第89条第7号)。
5.在宅勤務を行う労働者の自律
在宅勤務を行う労働者においても、
勤務する時間帯や自らの健康に十分に注意を払いつつ、
作業能率を勘案して自律的に業務を遂行することが求められる。
1) 当該業務が、起居寝食等私生活を営む自宅で行われること。
2) 当該情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態におくこととされていないこと。
3) 当該業務が、随時使用者の具体的な指示に基づいて行われていないこと。
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